ロックマンエグゼ小説
ビスケット・EXEさん作
第6話 旋律の闇
「裏インターネット5の16の2????訳わかんないよ・・・。」
渋々頼りないメモ帳を見ながら目的の場所へと足を運んでいく。ようやくついたと思えばそこには意味も無くただ広い野原空間が広がっているだけだった・・。騙されたと思いながらもロックマンは何も無い野原を歩いてゆく・・・。
ポチッ
「・・・・・・・・・・・・えっ・・・・・・!?」
緑マントの男が闇に消えた後ロックマンはメモ帳を頼りに緑マントの男が行ったとされる場所へ向かった・・・・・・。
ロックマンは何か踏んでしまったと思いすぐさま下を向く。すると地面が揺れている。途端にロックマンの目の前に大きな建物が出現した。中から緑マントの男が現れるとこう言った。
「ようこそ。私の基地、『デンサンエリア2』へ・・・・」
言ったとおり看板にはデンサンエリア2とかかれている。中へ入ってみると真っ暗で真ん中にコロシアムがある。暗闇だが結構綺麗だ。なんて思っていると緑の男はコロシアムの上に立ちロックマンをコロシアムに上がるように言った。
「言い忘れたが私の名前はショウライ。さぁ、君の力を図ってやる。存分にぶつかってくるがいい。」
そこまで言われるとさすがに腹が立つ。ロックマンはコロシアムに立つと熱斗にはなしかける。
「熱斗君!やるよ!オペレーションお願い!」
「おう!任せろ!」
バトルオペレーションセット・・・イン!!
ショウライは動かない。こちらの動きを見計らっているのではないだろうかとロックマンは直感した。熱斗はメガキャノンとファイターソードをチップイン。ロックマンはキャノンをショウライへと向け発射する。するとショウライも手に大きなキャノン砲を出し発射。ロックマンのメガキャノンは相殺されショウライのカウンターを受けることになった。
「ふっ、メガキャノンの短所は打ち終わりと打ち始めが遅いことなんだな・・・。」
カウンター攻撃。ショウライの手に謎の水晶球が現れた。すると中から黒いドラゴンが出てくるとこちらへ向かって炎を吐いてきた。
「なんなんだよ!!このドラゴンは!!?」
「このドラゴンは『ティアマト』と言う・・・。考えて攻撃を避けるんだな。こいつの炎は周りを全て炎の海と化すぞ!」
ロックマンは炎をカースシールドで跳ね返すとティアマトは更に強い爆炎を吐いた。さすがにカースシールドも堪えられない。次第にシールドにひびが入っていく・・・・。
「くっ、くそ!!熱斗君!!どうすれば良い!?」
「ちょっと待てって!・・・・・えっと・・・・・・」
現在のフォルダチップにはファイターソード、ガッツマンV3、メガキャノン、ダッシュアタックである。攻撃チップだけなのでこの境地を潜り抜けるものはない。かといってチップを入れ替えるのはあまりに時間がかかりすぎる。そんな事をしているうちにカースシールドにはひびがちゃくちゃくと入っていく・・・。熱斗は何とかしようとは思ったが何も思いつかない。もう駄目かと思った熱斗の目に入ったのはデカオがくれたペットにつけるキーホルダーだった・・・。
『ほらっ、熱斗!おみあげだぜ!!』
『大切にしろよぉ!へへっ、ガッツマンのキーホルダーだぜ♪』
「・・・・・・・・・・デカオ・・・・・。」
熱斗はとっさにチップを取り出し送信。送信したチップは・・・・『ガッツマンV3』・・・・・・。シールドを構えて炎を受けているロックマンの後ろにガッツマンが現れた。
「ロックマン!!ジャンプするでごわす!!」
言われたとおりにロックマンは高くジャンプする。そのジャンプした隙にガッツマンはティアマトに向かってダイナウェーブ。ティアマトの周辺の地面がえぐれティアマトは身動きが取れなくなる。ロックマンはダッシュアタックで炎を回避し、ティアマトの後ろを取る。そしてメガキャノンを発射した。
「グッ・・・・ギャアァァァァァァァ!!!!!」
ロックマンの放ったメガキャノンが見事に命中しティアマトを紅蓮の炎に包む。そのままティアマトは水晶の中に還っていった・・・。
「ふっ、はっはっは!!君たちの勝ちだ・・・・。」
ショウライハ嬉しそうにこちらを向いて笑い出した。笑いが落ち着くと「私のアジトへ来るが良い」とロックマンを連れて行った。
「あのー・・・・・なんで僕に勝負なんて仕掛けたのですか?」
「ああっ、ごめんな。しょうがなかったんだ。そのわけの前に・・・・君達は裏インターネット12を知ってるかい?」
裏インターネットはパパの調べたかぎりでは8で行き止まりだった筈。12があるというのはあまりに意外なことだった。
「この先がそうなんだ。君はこのまま進んでしまったらもしかしたら12まで行ってしまってウィルスの餌食になってしまう。そのためにも君達の力を図ったんだ。」
「大丈夫。君は合格だ。この先に行くならこれを持っていってくれ。」
ショウライはロックマンに向かってチップを投げた。今まで見たことも無いデザインだった。名前は『ティアマトフレイム』
「それは伝説のセブンスチップの一つだ。他は誰かが持っているという噂があるが詳しいことはわからない。さぁ、ここの扉をあけたらそこはもう12エリアだ。気をつけていけよ。」
ロックマンはショウライにかるく会釈をすると扉を行き良いよく開けて12エリアに飛び出したのであった・・・・・・。
チップゲット! 『ティアマトフレイム』 パワー:200
紅蓮の炎が相手を包む、前から2列は火の海に。
ショウライからティアマトフレイムをもらった後、ロックマンは迷っていた。
「うぅ〜・・・・広いよぉ!ここ」
先程から恐ろしいほどのウィルスに囲まれたりもしたがなにせゴスペル事件を解決に導いたほどのオペの凄さ。この程度のことではそう簡単にはやられない。しかし、そんなロックマンに最大のピンチが訪れた。それは・・・・・・・迷子・・・・・・・・。裏インターネット8までとは違い、ここの12エリアはとてつもなく広い。どこへ行くのかもわからずしまいには入り口までも忘れてしまった・・・。
「熱斗君ったらぁ〜・・・・。何でも僕に任せないでよぉ・・・・。」
「だってよぉ!!俺だってよくわかんねぇよ!!」
しばらく言い合いをしているうちにショップに到着した。中はほとんど表と変わらない。裏では逆に表のチップの方がレアらしい。これといった買い物もせずにロックマンはショップを後にした・・・。
「やっとついたぁ・・・・・・・」
12エリア入って3時間、ついにロックマンたちは目的の出口を見つけたのであった。進むと看板には『裏インターネット13エリア』と書いてある。ココは12エリアと比べると範囲は狭く、簡単に出口は見つけられた。
「えっと・・・・・・ここは裏インターネット20!?もうそんな所にまで行ったのか」
何も考えずにただ出口を見つけて歩いていたら20エリアまで来てしまった。もう行き止まりらしい。ここにまで来ても強敵といわれるウィルスは出なかった。もう戻ろうとした時に悲劇は起こった。
「くっくっくっく・・・・・また会ったな・・・・・・・・。」
黒く沈んだ声。これはまさに前に戦ったことがある相手・・・カオスだった。
「カオス!!この前のようにはいかないぞ!!!」
「ほう?・・・・・なら試してみるか?負け犬の分際でこの俺に挑んでくるのは無謀だと・・・・。」
バトルオペレーション セット・・・・イン!!