ロックマンエグゼ小説

ビスケット・EXEさん作

第1話 現れた敵、プレリュード・・・

ここは秋原町。あの世界最大のネットマフィアと呼ばれた「ゴスペル」の脅威が過ぎてから早数ヶ月が過ぎた・・・・。ゴスペルのボスは現在、特別刑務所に入れられている。だれもが恐れ、壊滅させるのは不可能だと言われた「ゴスペル」を破滅に追い込んだのはこの秋原町に住む一人の少年とそのナビであった・・・・・。
 
現れた敵、プレリュード・・・・・・・。
 
「はぁ〜!やっと学校が終わったぜ〜!明日から夏休みだぁ〜!」
秋原町の中にあるゆいいつの小学校、秋原小学校。5−Aから天に届かんとするほどの甲高い声が聞こえた。彼の名は「光 熱斗」。ナビに心を宿し、人間との協調性を高めた科学者、光 祐一郎の子供であり、あのゴスペルを壊滅に追いやった人物である。そんな彼が通っている学校は今日で授業が終わり、明日から夏休みなのである・・・・。

「熱斗、夏休みも良いけれど宿題もちゃんとやらなくちゃ!」
熱斗の横で心配そうに見ながらも笑っている「桜井 メイル」。彼女は熱斗のガールフレンド?であり幼なじみである。みんなから見れば熱斗とメイルはもう付き合っていると言われているのだが二人とも極度の恥ずかしがりやなためにいまだに告白すらしていない・・・。
「そうだよ、メイルちゃんの言うとおり!冬休みみたいに宿題忘れて先生に怒られないように頑張らなくちゃ駄目だよ。」
熱斗のナビである、ロックマン。よく言うと友達思い、悪く言うとお節介。ときどきケンカもするがとても仲がよい。
「へっ、余計なお世話だぜ!とにかく!俺は遊びまくるんだ!!!え〜とあさってからおくでん谷に行こうかなぁ・・・・・・いや、ここはデンサンデパートに明日発売の新チップ買いに行くかなぁ・・・・・・ぶつぶつ・・・・・」
もうメイルとロックマンの言葉は聞こえていない。まあそこが熱斗の良い所なのだが・・・・・。
「そうだ!メイル!前みたいに一緒にキャンプ行かねぇか!?皆も誘ってよ!」
「で、でもやいとちゃんは海外旅行、デカオ君は久しぶりに田舎に帰るってはしゃいでたわよ。」
メイルは突っ込むように答える。熱斗はショックを受けたのかその場にしゃがみこんでのの字を書いている・・・・・・。ロックマンはかなり困っている・・・。こうなると熱斗を慰めるのは無理に近い。
「う〜ん、困ったなぁ・・・・・・・・・・・・・あっ、そうだ!この前デンサンエリアに行った時に新しいゲームセンターが出来たって書いてあったよ!なんかそこでウィルスバスティングのライセンスがもらえるんだって!」
「そんなの俺、オフィシャルライセンス持ってるからいらね〜よ・・・。」
熱斗が打ち消すように言う。しかし、ロックマンは・・・。
「ふ〜ん、Sライセンス取れたらアジーナの豪華料理が食べれるって書いてあったけれどなぁ・・・・・・。」
ロックマンが暖かい流し目?で言うと・・・・・。
「行く!!!!」
・・・・・・・・・・・即答・・・・・・・・以前、アジーナの料理がたべれなかっただけにその入れ込みようは凄い・・・・・。
「っていうか何処にあんだよ!あっ・・・・・デンサンタウンか・・・・・・。」
「うん、あの前にあった映画館が潰れちゃって新しく出来たんだって。」
熱斗はものわかりが悪い。だからロックマンはいつもわかり易く説明してあげる。そこが友達というものなのだろう・・・・。
「行くぞ!メイル、ロック!」
いさぎよく熱斗は言う。多分、頭の中はアジーナ料理でいっぱいだ・・・・・。
「えっ!私も行くの!?」
嫌そうな顔をしながら内心、嬉しい。熱斗に誘われたのだから・・・・・・。
 
〜ゲームセンター〜
 
「うわあ!でけぇ!」
あまりのゲームセンターのでかさに熱斗は奇声をあげた。それはメイルも同じだった。二人とも今まで行ったゲーセンの中では最高に大きかったのだろう・・・・。
「あっ、あそこがライセンスステージね!」
メイルの指差す先にはボクシングのリングみたいな形をしたステージが立っていた。すると熱斗は一目散にそのステージにむかっていった。もう登録はロックマンが済ませたのだろう・・・・・・。
「レディース アンド ジェントルメン!これから第一回戦を開始します!ちなみに私はミラーと言います!えっ、聞いてないって?・・・・・・ひどい・・・。」
審判なのであるミラーと言う人物はかってに自己紹介をした上に皆が冷たい反応をしたためにうずくまってのの字を書き始めた。つい誰かさんと似ているような・・・・誰かとはいわないが・・・・・。
「第一試合はえ〜と、パンダマンとカットマン!」
なぜ!?パンダマンって誰!?と言う声も上がっているだろう。気にしないでくれたまえ。そんなことを話している内に決着がついてしまった・・・。カットマンだ。パンダマンは泣きながらゲーセンを後にした・・・・。
「第2回戦はえ〜と、ロックマン!とヒートマン!」
ミラーがヒートマンの名を出した時に熱斗の目の前にある人物が現れた・・・・。その名はWWWの時に敵として現れゴスペル時は対戦相手として戦ってくれた・・・・ヒノケンであった・・・・・・。
「はっ、いきなりオメーだとはな・・・・・・・。俺もつくづく運がいいぜ。さぁ、前置きは無しだ!ヒートマン!おめぇのチカラを見せてやれ!」
こうして熱斗のライセンス試験大会は始まった・・・・・。これが後からあんなことになるなんて思うはずなかった熱斗であった・・・・・。

NEXT(2話へ)   BACK