ワン ビジョン ワールド (もう一つの世界)

(投稿者 阿修羅さん)

〜第2話 影なる集団〜

 

次の日、何故かもう友達をつくって話し込んでいる龍次(とけ込むの早っ!)
彼の名は坂本一郎。そう、何を隠そう「アンダー・プレッシャー」の使い手の彼である。
まさか同じ中学の同じクラスだとは思いもしなかったろう。

土方「で、坂本、聞かせてくれないか?」
坂本「何をさ?何でも答えられるもんなら何でも答えるぜ」
土方「お前はなにかに入ってると見たんだが、何に入っているんだ?入っているものがあったら言ってくれないか」
坂本「お前、この前の背後例殺人事件知ってるだろ?」
土方「まぁ知ってるけど…何か結びつきでもあるのか?」
坂本「あれは「エアロスミス」の仕業だ、そして、俺は「エアロスミス」に入っている」
土方「※エアロスミス?何かアメリカのバンドみたいな名前だけど・・・」
坂本「そういう集団なの!」
土方「なるほど・・・もう一つ質問いいか?」
坂本「何か?」
土方「その中に「土方 正人」って人いなかったか?」
坂本「あぁ、土方様か」
土方「!?様!?」
坂本「土方様は、「エアロスミス」の最高司令官だよ。
まさかお前の・・・」
土方「親父だ。確実に親父だ。」
坂本「だってお前の親父は殺されたんじゃ・・・」
土方「殺されたって言う根拠も無い。親父はもしかしたらビジョン使いかもしれないんだ」
坂本「何だって!?じゃあ、親子でビジョン使いなのか!?」
土方「多分そうなるだろう。記憶はうっすらとしか無いけど、親父のビジョンを覚えてるんだ」
坂本「俺も土方様のビジョンは見た事が無い。どんなタイプだ?」
土方「俺と同じ人型タイプのビジョンだった・・・それしか覚えて無いんだ。」
坂本「なるほど・・・。ん?あいつは淋じゃないか?」
土方「あぁ、そうみたいだな。だが、何か様子が変だな・・・声かけてみるか」
何故か掃除箱の中にいる淋(何でそんなところに・・・)
土方「オイ、淋、何やってるんだ?」
淋「あぁ、土方君。ただかくれんぼしてるだけだよ」
土方(かくれんぼって・・・教室の中でやるなよ・・・)
淋「いいじゃん、外水浸しなんだから」

(そういう問題でも無いだろう)

土方「そういえば、お前のビジョンの名前聞いてなかったな。何て言うんだ?」
淋「私のビジョンは「イニュエンドゥ」、「予言」の暗示なの。土方君は?」
土方「俺のは「ライアー」、「嘘つき」の暗示だ。」
淋「変な暗示だね・・・」

 うるさい!人の勝手だろうが!!なりたくてなったわけじゃないわ!!!

何処からともなく声が・・・
土方「ライアー・・・出て話してくれ・・・頭に響く・・・」
ライアー「あぁ、すまんすまん、慣れちまったもんで」

慣れる慣れないの問題じゃない気がするけどなぁ・・・

淋「じゃ、まだかくれんぼしてるから、じゃね!」
まだするんかい・・・
土方「あ、あぁ・・また後で」
また坂本の元に戻る
土方「そういえば坂本さぁ・・・」
坂本「何だ?」
土方「何で林に付き纏う?」
坂本「調査のためだ」
土方「調査?」
坂本「「エアロスミス」のボスは完璧主義な人でな、他のビジョン使いは全部駆除しなければ気がすまない人なんだ」
土方「なるほど。よく分かった。有り難う。」
坂本「良いんだって。昨日の罪滅ぼしだ。」
土方「で、坂本・・・お前は今も「エアロスミス」の一員なのか?」
坂本「いや、もうあいつらにはうんざりだ。あいつらと俺はもう無縁だぜ!」
土方「じゃあ、「土方 正人」を一緒に探してくれないか?そいつが本当に親父なら、一回会ってみたい」
坂本「あいつらを倒すのは容易な事じゃねえぞ。命の危険だってある。それでも行くのか?」
淋「話は聞かせてもらったわ。私もついて行くよ。」
坂本「淋・・・」

何処からともなくやってきたな…

土方「分かった。行こう!親父を探しに!」
坂本「そうか。決心がついたか。ならば後は簡単だ。やつらの居場所は俺が知ってるから、俺が誘導するよ。」
ライアー「心強いぜ!頼むぞ!坂本!」
坂本「まかしとけ!!」

 

〜第3話 技〜

 

学校の近くの公園・・・
土方「で、どこにあるんだ?エアロスミスの基地は」
坂本「俺は一応知っているのだが・・・」
土方「?」
坂本「支部しか知らないんだ・・・」
土方「何ィ!?」
坂本「悪い・・・」
淋「まぁいいじゃない。そこで本部がどこにあるか聞けば良いんだから」
土方「そういう問題か?」
淋「前向きにいかないと見つからないよ!」
土方&坂本(前向きすぎるのも危ないんですけど・・・)
淋「何?何か言った?」
土方&坂本「い、いいえ!!何も言ってません!」
淋「それなら良いんだけどね♪」
ある意味危ないな・・・
淋「何か?」
い・・・いや・・・何でもないっす・・・
坂本「淋のビジョンは攻撃型?それとも他のタイプ?」
淋「一応遠距離攻撃型だよ」
土方「遠距離??」
淋「坂本、ちょっとあそこのベンチまで行ってくれる?」
坂本「あ、あぁ・・・」
テクテクテクテク・・・
淋「ラルガα!!」
ズドゥン!!
土方「!?」
坂本「ぐぅあぁぁぁ!!」
ドゥ〜〜〜〜ン!!
シュ〜・・・・・・
土方「大丈夫か!?坂本!?」
坂本「あ・・・あれ?」
淋「びっくりしたでしょ♪」
坂本「痛くもなんとも無い・・・」
土方「痛くない?何で??」
淋「『幻聴』よ」
土方「『幻聴』?」
淋「そう。爆発音を聞いた様に『思わせる』のよ」
ライアー「なぁるほど!そりゃあいいや!!」
土方「って、いつの間に出来てるんだよ!!勝手に出てくるな!!」
ライアー「俺も知っとかなくっちゃ駄目だろ!!」
土方「分かったから黙っとけ!!」
淋「デライラ!!」
ライアー「ぎゃあ!!頭が割れるぅ!!」
淋「静かにしなさい!!」
ライアー「はいはい!!静かにするからやめて!!頼むぅ!!」
淋「全く・・・」
土方「デライラ?まだあるのか?しかもさっきのαって・・・」
淋「いっぺんには言えないから一つ一つ言うね」
淋「まず、デライラは近距離攻撃なの。相手によって変わるけど、相手の急所を痛める技なのよ。
ライアー君は頭が弱かったのね」
ライアー「うっさい!!黙っとけ!!」
淋「デライ・・・」
ライアー「ごめんなさい!!すいませんでした!!」
淋「フフン♪」
淋「で、さっきのラルガは、α、β、γ、σ、ζ、Ωと、6種類あるのよ。」
土方「効力は?」
淋「私にも良く分からないわ・・・無意識に昔使っただけだから・・・」
土方「なるほど・・・まぁ、深くは聞かないよ。にしても・・・凄いなぁ・・・」
淋「すごいでしょ♪」
坂本「本当凄いぜ。これならエアロスミスなんて目じゃないな!」
土方「そういえば、坂本。お前は何か他に特殊な技とか無いのか?」
坂本「一応・・・あるっちゃあるんだけど・・・」
淋「もったいぶらないで見せなさいよ!」
坂本「あの技はマジ危ないんだ!!あれをするとお前らまでも消し飛ぶぞ!!」
土方「はぁ!?何だよそれ!?」
坂本「『瞬間圧縮』だよ・・・」
淋「瞬間圧縮?」
坂本「その『物体』を一瞬にして圧縮し息の根を止める・・・しかも結構範囲があって、
一直線状にあるもの全部を消しちまうんだよ・・・」
土方「そりゃあ凄まじい・・・」
坂本「だから、あまり使いたくないんだ・・・」
土方「わかった。その技はどうにもならないときにお前の意志で使ってくれ」
坂本「おう・・・」
ライアー「さてと・・・次は俺の番だな!」
土方「あの技はやるな!!お前が消える技だぞ!!自分で分かって言ってるのか!?」
ライアー「んなこと言ったって・・・一回だけだから大丈夫だって!!」
土方「俺は知らんぞ!!」
ライアー「わ〜ったから!!」
坂本&淋「?????」
土方「ごめんごめん、じゃあこれからやって見せるから・・・」
龍次は目を閉じ、天に手をかざす・・・
土方&ライアー「暗雲の中に立ち込める神の使者よ・・・今こそここに降臨せよ!!セイヴ・ミー!!」
ヒュァァァアアアアアアアア!!!
ズドォォォォォォ!!!!!
ドシュ〜・・・
「我を呼び覚ますとは・・・何事か・・・龍次よ・・・」
土方「いや・・・得にこれと言って訳は無いのですが・・・
今度このメンバーで親父を探しに行く事になったんです。
だから、一度皆に貴方を教えたくて・・・」
「そういう事ならかまわん・・・その者・・・名を名乗れ・・・」
淋「淋 翔鈴です。ビジョンは「イニュエンドゥ」と申します」
「なるほど・・・その者は?」
坂本「坂本 一郎です。ビジョンは「アンダー・プレッシャー」と申します。
以後、お見知りおきを」
「ウム・・・我はゼウスの使者である・・・」
淋「名前は?」
土方「神に仕えるものに、名前は無いんだ・・・」
ライアー「う・・・ぬぅ・・・」
土方「ライアー・・・だから言っただろうに・・・」
ライアー「うるさい!・・・」
「そろそろ帰らんとライアーが消えてしまうな・・・
今日は帰るとしよう・・・」
シュゥゥゥゥウウウウウウウ・・・・・ン・・・
ライアー「っはぁ!はぁ!はぁ!!」
土方「ふぅ・・・ふぅ・・・ビジョン使いの俺にも疲れがくるんだからイヤだよなぁ・・・」
淋「何でそんなに疲れてるの?」
土方「彼は「召喚術」で呼び出した「召喚人」なんだよ・・・」
坂本「なるほど・・・」
ライアー「だから、ビジョンパワーを大量に使う・・・ギリギリ持って2分だ・・・」
坂本「それは危ないな・・・」
淋「だから見せたくなかったのね・・・」
土方「そういうことだ・・・」
淋「もうちょっと持てば良いのにね・・・」
坂本「召喚の出来る龍次、多彩な技を使う淋、なのに俺はこれと言って凄い技は・・・
・・・あった!!」
ライアー「お?まだあるのか?それはそんなに危険じゃないのか?」
坂本「攻撃範囲は届いて5mだけど、結構威力はあるぜ。やって見せようか?」
土方「おう、で、何か用意するか?」
坂本「んじゃあ、あそこの電柱狙って撃つからな」
キュウウ・・・ゥゥウウウウウ!!!
坂本「ムスターファ!!」
ズドゥン!!!ドガァ〜ン!!
シュ〜・・・
淋「ただそれだけ?」
坂本「いや、見てみな」
そこに電柱はない・・・
坂本「近づいて見てみな」
テクテクテク・・・プチッ!
土方「!?何か踏んだぞ!!」
坂本「それが電柱だよ」
淋「ちっちゃいわね〜・・・って、、縮めたの?」
坂本「そのとおり!」
土方「じゃあ、瞬間圧縮と変わらんじゃないか?」
坂本「消すまで圧縮しないんだよ。ただ相手を縮めるだけさ。
その後は打撃でつぶすのさ」
ライアー「よっしゃあ!!これで全員相手に太刀打ちできる技があることは分かったぞ!
後は相手の情報さえあればこっちの勝ちも同然だな!!」
土方「うかれ過ぎると痛い目にあうぞ、ライアー・・・
だが、相手の情報は必要不可欠だな」
淋「知ってることだけ全部教えてくれる?」
坂本「あぁ、分かった」

中途半端ですが次回に回します。(ぉぃ

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解説
※エアロスミス?何かアメリカのバンドみたいな名前だけど・・・
スティーブン・タイラー率いるアメリカでは有名なバンド。
「W杯公式コンサート・インターナショナルデー」にB'zと競演したのは正しくエアロスミスである。
「アルティメイト・エアロスミス・ヒッツ」は、今までのエアロスミスの歴史ともいえる2枚組みCDセット。
アルマゲドンのテーマの「I Don't Want To Miss A Thing」は絶品。しかも、日本版のCDでは、2枚目の最後の曲に
スパイダーマンのテーマの「Theme From Spider-Man」が収録されています。