ワン ビジョン ワールド (もう一つの世界)

(投稿者 阿修羅さん)

〜プロローグ〜

ある中学校の二学期の始業式・・・・・
ここは1年2組・・・・・
「えー、話の前に転校生を紹介する。
さぁ、龍次君、来なさい。
これから昼の生活を共にするんだ、友達になってやってくれよ」
「今日から転校して来た、土方 龍次です、これからよろしく御願いします」
そこに現れたのは、全身黒服の少年だった。
でも、どこか暖かく、優しい感じの少年だった。
「早速朝の会をするが、大変悲しい事件がまた起こった・・・・・」
先生は身震いした。
「実は・・・・例の背後霊事件で人が死んだんだ・・・・」
教室がざわめく・・・・・
「で・・・死因かなんかは何か明らかになったんですか?先生」
その中で、唯一冷静に質問したのは、1年2組の学級委員、松神 信也だった。
「死因はまだ特定できてないんだ・・・・」
「と、言う事は、犯人さえ分かってないんですね?」
「そうなんだ・・・・・何故死んだかも分からない・・・・犯人も分からない・・・
手がかりが一つもないんだ・・・・」
「・・・・・・・・・」
教室が静かになった・・・・
「だが、まだ捜査は始めたばかりだ、また後で連絡が来るだろう。
さぁ、みんな、夏休みの宿題を出せ、一人一人チェックしてやる」
「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
異口同音・・・・・・・
皆は知らない、これから起こる出来事を・・・・
そして、知るだろう・・・「ワン ビジョン ワールド」の存在を・・・・・

次の日・・・・・・
朝から1−2は騒がしかった・・・・・
「ねぇねぇ、今日一緒にゲームしない?」
「面白いゲーム無い?」
「ロックマンの新作出るんだってよ、一緒に買いに行かない?」
「君のメルアド教えて!!」
・・・・・・凄い質問攻め・・・・・・・
うるせぇ・・・・・・・
少しは黙れ・・・・・・・
そう思う龍次だった・・・・・・・
「あ、先生来たぞ!席座れ!!」
一気に教室内は静かになる・・・・・
(黙ろうと思えば黙れるじゃねえか・・・・・・)
ガラガラ・・・・・ガタン!
「きりーつ!・・・・れーい!」
「おはようございまぁ〜す!」
「皆、今日は帰って良いぞ!!」
「え?何でですか??」
質問したのは、中国人の淋 翔鈴、少し天然(?)な女の子だ
「今日は、緊急学校調査をする、だから皆帰って良いぞ!」
やったぁぁぁ!!!!!!
クラス中、いや、学年中に響き渡る声・・・・・・・
「じゃあ、気をつけて変えるんだよ」
「きりーつ!・・・・・・・れーい!」
「さようなら〜!」
「さってと、龍次君、掃除当番、御願いね!」
「いきなりなんだ?まぁ・・・・いいや。掃除すれば帰れるんだし・・・。」
そして・・・・掃除が終わり、龍次が帰ろうとしてしたくをしている時・・・・
「さっきはごめんね。友達に絡まれちゃって・・・・。」
「気にしてないよ。」
(何か最初っから頼むつもりみたいな言い方だったけど・・・・)
「頼むつもりなんて本当はなかったけどね・・・・・・・・。」
「あ、いや、こっちの話・・・・・。」
(全然俺に言ってたし・・・・・・)
「独り言だってばぁ!」
(だから何も言ってないって・・・・・・)
「?君の後ろにいる、何かもやもやしたそれ・・・・何だ?」
「え?見えるの?私の「ビジョン」が見えるの?」
「何!?「ビジョン」だって!?!?」
「どうかしたの?」
「い・・・・・いや・・・・・なんでも・・・ないよ・・・・・・は、早く帰ろう!・・・・あら?外・・・・・雨?
「うわぁ!!本当だ!傘持ってくるの忘れちゃった!!・・・・・・はぁ・・・・・」
「家に傘あるから、取りに来なよ。すぐ近くだから。」
「どうもありがとう!」
(「ビジョン」・・・・・ねぇ・・・・)
「ビジョンの事・・・・・なんか知ってるの?」
「俺の親父を殺した・・・悪魔だ・・・・。」
「私がその「ビジョン」を使えるとしたらどうする?」
「・・・・・・・・・冗談言わないでくれ・・・・・。」
「じゃあ何で私が「ビジョン」の事知ってるの?」
「・・・・・・・・・・何か知ってるなら聞かせてくれ・・・・・。」
「家でゆっくり話してあげる。」
「分かった・・・・・・・。」
30分後・・・・・・・
「何分歩けば着くのよ!?」
「おかしい・・・・・・絶対おかしい・・・・・。」
「何で?家の場所忘れちゃったの?」
「そんなことは絶対無い!ちゃんと家に帰る道を普通に帰ってきたんだ!」
「・・・・・・・・近くにいるのね・・・・・。」
「何がいるんだよ?お化けか何かか?」
「凄く近い・・・・・・・「ビジョンパワー」が凄い近くにある・・・・・・。」
「「ビジョンパワー」?」
「ビジョンを操る者が放つオーラよ。」
「いるんだな・・・・・俺の親父を殺したやつが・・・・・・・・。」
「いいや、そこまでは断定できないわ。」
「何でだ?」
「世界中には何人もビジョン使いがいるの。だから、そんな簡単にあなたのお父さんを殺した人は見つからないわ。」
「そうか・・・・。」

淋!探したぞ!!今日こそお前をしとめてやる!!俺の「アンダー・プレッシャー」でな!!

「またあなたね・・・・・坂上一郎!!」
「ほぉ・・・・・そこにいるやつ・・・・・・微量だがビジョンパワーをおびているな・・・・。」
「な!?俺がビジョンを使えるとでも言いたいのか!?」
「ビジョンパワーがあるって言う事は、ビジョンを使えるって事じゃねーのか?」
「なんなら引きずり出してやる!!」

アンダー・プレッシャー!!!!

「・・・・・そいつが・・・・・お前のビジョンか・・・・・人型タイプのビジョン・・・・。」
「!?ビジョンが見えているの!?」
「まぁな・・・・・・今まで嘘をついてた・・・・俺だって前からビジョンは出せるさ・・・・。」
「な・・・・何故だ!!何故微量しかビジョンパワーを放っていないのにビジョンが出せるんだ!?
「ビジョンパワーの放出量を減らしていただけさ・・・・・。」
「見せてやる!!俺のビジョン!!」

ライアー!!!!

「フゥ・・・・全く・・・・気持ちよく寝ていたっつうのに・・・・。」
「用件は何だ・・・?龍次・・・・・。」
「ああ、また今日も殺らなきゃいけねぇみたいだ・・・・・。」
「ビ・・・・ビジョンとしゃべってる・・・・・。」
「珍しいか?まぁ俺のはちょっと変わってるがな・・・・・。」
「こ・・・・こしゃくな!!ぶっ殺してやる!!アンダー・プレッシャー!!そんなやつぶっ潰しちまえ!!」
「ライアー!!「俺の家への道」をきりひらけ!!!」
「了解!龍次!!最初っから本気で行くぜェェェ!!!」

邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔
邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔ァァァァァァ!!!

ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴォォォォォォ!!!

「ぬぐっあああああああああ!!!!!!」
「全く・・・・・・お前は手加減という言葉を知らないのか?」
「お前に起こされて気がいらだってんだよ!!」
「ビジョンが寝るな!!」
「まぁまぁお二人さん・・・・・・喧嘩しないで・・・・・・。」
「全く・・・・・・まぁいいか・・・・。」

「あいつの能力は「道を消して相手の行き場所を無くす」能力みたいね・・・。」
「まぁそんなことはどうでもいいさ。これで道も開けた。あそこにあるのが俺の家だ。」
「じゃあ、雨宿りさせてもらおっと!」
「傘借りるんじゃなかったっけ?」
「もうちょっとで雨止みそうだし、いいでしょ?」
「まぁ・・・・いいか・・・・・。」
二人は龍次の家に入っていった・・・・・・

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登場人物  土方 龍次  先生  松神 信也
お約束w   この作品はフィクションであり、実際の人物、集団、事件などには関係ありません。
ご了承ください。w